When you wish upon うた

歌に願いを

音声コーデックについて学ぶ その1

 

 

この記事の趣旨

 最近はもっぱらSpotifyで音楽を聴くことが多い*1のですが、あるときMVをYoutubeで見ようと思いたって、いつも使っているイヤホンでいつも聴いている曲の動画を再生をしたら、なぜだか圧倒的に音が良いことに気づきました。いや、好みの問題かもしれませんが……兎にも角にも、「最高音質」であるはずのSpotifyを遥かに凌駕する細かい音のニュアンスをYoutubeの音源からは感じました。

 もしやSpotifyYoutubeでは音源の圧縮率などが異なるのでは?そう思っていろいろと調べたことをまとめていきます。仕事がら音のことを自分で説明せにゃあかんシーンがいずれ来るので、そのときのためのノートづくりがてら。素人記事なので、あまり信用しないでください。ただし、音の専門的な知識を持たない人たちでもわかるように書いていこうと思います。

 

 

 

 

 

そもそもコーデックとは

 

nvr.bz

 

 株式会社システム・ケイ様のブログが、猿でもわかるレベルに噛み砕いて説明してくれていました。

 

 つまるところ、音声や動画をデジタルファイルとして保存するにあたって、ありのままの状態だと非常に容量が大きくて困ります。ゆえに、いろいろな方法で圧縮・再生をする必要が出てくる……この「いろいろな方法」というのが「コーデック」ということらしい。

 

 今じゃ携帯端末で動画を見るなんて当たり前過ぎて、動画の容量がいかに巨大かを感じるシーンは少ないと思います。が、実際のところ動画というのは、パラパラ漫画のように画像を重ねていき高速でスライドショーをしているようなものです。したがって、何も考えなしに動画をつくろうとすると、1枚1枚の画像の容量をそのまま掛け算することになり、その動画はとてもじゃないが保管しがたい容量に。それほど高精細でなくとも、綺麗な画像は1枚2MBぐらいにはなるので、60fpsの動画をつくろうとすると

2MB×60sec=120MB

たったの1秒で120MBの容量。10秒だと1.2GB。1分で7.2GBの化物じみた容量の動画が完成する。もちろん動画は音声の情報も含まれるので、この数字よりももっと大きな容量になることが伺えます。ともすれば何も対策をしない限り、動画ファイルというものは文字通りアホみたいな容量のデータになります。

 

 そこで登場するのがコーデック。いろいろな意味があるらしいけれども、この音声・動画のことに限っていえば「圧縮・変換の方式」と言って差し支えないでしょう。どのように動画に圧縮を行うかというと、たとえば画像と画像(フレームとフレーム)の間にある絵の動きや色を予測して補完したり、あるいは人間の視覚情報で得られない範囲を削ったりすることで、最終的な容量を少なくする、らしい*2。もちろん動画として再生するときには何らかのアプリケーションが必要になるので、それぞれの再生ツールに適した方式で変換を行う必要があります。

 

 

 

 

 

音声情報のデジタル化

 今までは動画のお話だったので、じゃあ音声についてどのようなことをしているか……を考える前に、そもそも音声のデジタルデータ化について考えなきゃいけません。*3

 

 まずというのは本来空気の振動で、音をデジタルデータ化するにあたっては、その空気の振動を数字のパラメータとして変換する作業が必要になります。たとえば、ある歌をCDにデジタルデータとして録音しようとしたとき、マイクや録音機材を使うとしましょう。マイクは、簡単に言ってしまうと、音源から伝わる空気振動を電気信号に変換していて、録音機材(デジタルに限る)送られてきた電気信号を数字に変換して保存しています。

 

 電気信号は波形として捉えることができるのですが、これをデジタル化するにあたっては、この波形を数字の値として保存しなくちゃいけません。それをどのように行うかは、CDの表記から考えると比較的わかりやすいかと思います。たとえばCDの音源について表記を確認したとき「16bit / 44.1kHz」というような数字を見たことがあるかもしれません。実はこの数字は「CDに入っている音源がどのくらい元の音に忠実なのか」を表しています。

 

 ものすごく簡単に言ってしまうと、bitは音のニュアンスの細かさ、Hzは音の連続性を示しているようなもので、いずれにせよ元の音に対する忠実度を示していると言えるのです。

 

より具体的に言うと

bit:2進数を用いて、音の情報をどれだけ細かく保存しているか

Hz:1秒間のうちに何回音(波形)をデータとして残す=サンプリングするか

ということをそれぞれ示しています。

 

 つまり、16bitというのは「音の高低や強弱を2の16乗=65536分の数字で保存している」ことを表しています。また、44.1kHzというのは「1秒間に音(波形)を44100回分きざんでサンプリング」していることを表しています。したがって、CDは「1秒間に44100回分、音の高さや強弱を65536段階のパラメーターで保存している音源」が保存されている。ほんとにざっくりいうと、そういうこと。

 

 

 

 

 

次回は音声コーデックの種類と違いについてまとめます。

文章だけだとわかりにくいので、そのうち図表とかも作って載せようかな……などと考えています。

内容に間違いがあればぜひ教えてください。

ところでOfficeのHome Use Program復活まだですか?

 

*1:プレミアムアカウントでありながら音質を最高音質にしていない人がいたら、すぐに音質の設定を変更するといいと思います。世界が90度くらいは変わるので。

*2:詳しい技術的なことは私もチンプンカンプン。要勉強

*3:まるで音声の方だけデジタル化する前の話を考えないといけないような書き方をしてしまったけれども、本来であれば動画のコーデックについても動画のデジタルデータ化を理解しなければいけないのだと思う。

チョコミント・オブ・ザ・シーズン 私的表彰式

 

 

今季チョコミン統括

 まもなく業界のチョコミントシーズンが終わりを迎えようとしていますが、皆さまチョコミントシーズンをいかがお過ごしだったでしょうか。「三度の飯よりチョコミントがモットーの私ですが、今シーズンにおいても手の届く範囲で可能な限り目に付いたチョコミント商品を食し、見た目のゲテモノさと芳しいミントの香り、チョコレートの甘味を楽しんで参りました。

 私見になりますが、今シーズンはさまざまなお菓子がチョコミント界へ殴り込みをしてきており、ついにチョコミント界にも多様性=ダイバーシティの波が来たなと実感しております。

 さて表題の通り、今期のチョコミントシリーズを統括するべく、ベストチョコミンテイスト商品を称えたいと思います。次に挙げる3つの項目を基準として、私的上位3品を皆様にご紹介しようと思います。基準項目というのは、次の通りです。

 

  1. おいしさ
    言わずもがな、美味しくなければチョコミントではありません
  2. ミント感
    当然ながら、チョコだけではチョコミントとは言えません。
  3. ゲテモノ度
    ご承知の通り、チョコミントは独特の色味で他を圧倒しなければなりません

 

 なお今回紹介するのは、コンビニやスーパー、チェーンの飲食店などで販売されているチョコミント製品に限ります。チェーン店ではない特定のお店に寄らなければ手に入れることのできないユニークチョコミントは含めていません。しかしながら、皆様のユニークチョコミント情報はぜひ頂きたいので、情報については首と舌を長くしてお待ちしております。

 

それでは発表いたします。

 

 

 

 

 

第三位

とろけるチョコミントクッキー(ファミリーマート

おいしさ★★★☆☆
ミント感★★★★☆
ゲテモノ★★☆☆☆

 

 「チョコミントクッキー」と称して、ミント感を出すことに失敗しチョコミントを侮辱してきた作品を何度も見てきました。が、この「とろけるチョコミントクッキー」はクッキーというポテンシャルのなかで、確かなミント感を感じることのできる秀逸なお菓子でした。

 口当たりはまろやか、サクサクしっとり。まるで固形のチョコミントアイスを食べているような風味を感じることができます。これまでの失敗の反省を活かしていることを強く感じさせる商品です。その意味で、チョコミントである必要を感じられなかった品々の屍によって生かされたチョコミント商品であると言えるでしょう。

 なお画像は公式サイトなどでも見つけることができなかったため割愛します。Google先生に聞いてみると画像がたくさん出てくるので調べてみてください。美味しそうの涎が華厳の滝です。

 

 

 

 

 

第二位

ショコラミント(エキナカフェ)

 

おいしさ★★★★☆
ミント感★★★☆☆
ゲテモノ★☆☆☆☆

 

 これほどまでにチョコミントを極めたドリンクが未だかつてあっただろうか。しかも低コスト、200円。恐らくは商品開発担当者の中に、熱烈なチョコミント狂信者がいたに違いないと確信するレベルの完成度。これはチョコミントという概念の中核を吸うことのできる新時代の生命<エナジー>ドリンクである。

 一口飲めば、ほどよいチョコレートの甘さの中に染み渡る適度なミント感。チョコ負けもせず、ミント負けもせず、それぞれがチョコミント神の手によって天秤にかけられ、黄金の配分が生み出されている。

 もし来年も同じ商品が出たとしたら、迷わず箱買い。あ、この棚にあるショコラミント全部、はい、ください、全部です。次の入荷予定も教えていただけますか?冷蔵庫をこのショコラミントで一杯にしてから僕の朝が始まるので。

 

 

 

 

 

 

第一位

31スーパーチョコミントサーティーワンアイスクリーム)

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※公式サイトから借用

 

おいしさ★★★★★
ミント感★★★★★
ゲテモノ★★★☆☆

 

 多くのチョコミント中毒者たちが原典として掲げるのが「17アイス(自販機)」のチョコミントであるはずだが、この31のアイスは第二のチョコミント聖書としてその名を馳せる可能性が高い、と考えていい。

 なぜなら、この「スーパー」と冠されたチョコミントアイスは、チョコミントが内包するありとあらゆる要素をふんだんに取り入れている。チョコミントがチョコミントせしめる要素のうち、どれかひとつでも物足りないということがないように、細心の注意を払って生まれたものに違いない。私が言うまでもなく、君がスプーンでこのスーパーチョコミントの入り口をつついた瞬間に、それはすぐわかるはずだ。

 従来のチョコミントアイスからは考えられないほどに、やわらかく、舌触りも滑らか。マーブルな見た目が、己の中にいるチョコミントの怪物を呼び覚まそうとしてくる。特筆すべきは、その独特なミント感であり、今シーズンのチョコミント商品のどれからも感じることのなかった「フレッシュさ」「スースー感」「芳醇な甘い香り」が一緒くたに訪れた。これを幸福と呼ばずして何が幸せだというのか。

 なお今現在は販売されているかどうか不明。来年復活することを期待すべし。

 

 

 

 

 

 

おまけ:ゲテモノ度部門

チョコミントパンケーキ(ファミリーマート

おいしさ★★☆☆☆
ミント感★★☆☆☆
ゲテモノ★★★★★

 ファミリーマートチョコミントシーズンにおける問題作。食欲を減衰する色彩感に負けず食べるべき逸品。パンケーキですか?青いのなら食べたことありますね。という話題性のためだけでも食べておきたい。私は職場の昼休み中にモシャモシャ食ってたら同僚たちからドン引きされた。

 

ふわふわチョコミントケーキ(赤城)

おいしさ☆☆☆☆☆
ミント感☆☆☆☆☆
ゲテモノ★★★★☆

 今シーズンで最も美味しくなかった。チョコミント界隈の面汚し。冷蔵庫にいれたカイコの繭みたいな見た目も相まって、チョコミントをナメているとしか思えない出来。

 ノリでチョコミント流行ってるし、うちも作ってみますか!という軽い気持ちで商品化したわけではないにしても、チョコミントをこよなく愛するものとしてチョコミントへの冒涜を感じる一品。もはやケーキでもマシュマロでもなんでもない、虚無を食っているような気持ちになる。

 けど赤城さんの商品、全般的に好きなので来年度は期待しています。頑張ってください。

 

 

 

 

 以上、いかがだったでしょうか。「あれがないのでやり直し」というチョコミントサイコパスの皆様からの忌憚なきご意見をお待ちしております。

 

「ミアレジワンマンのチケットが外れた」

ランティス祭りが見せてくれたもの

 先日ランティス祭りで、Mia REGINA=ミアレジのステージで会場がドッと湧くのを見た。盛り上がることを期待して現場にいて、実際にそうなったのをこの目で見ることができたので、夢のような瞬間だった。が、それは同時に「あぁ、この音楽と景色を体感してもらって初めて人の心が動くんだ」と痛感した瞬間でもあった。

 

 

怪文書 ≠ 集客力

 冷静に考えてみて当たり前のことではあるが、好きなアーティストのライブに人を呼ぼうと考えた時、怪文書はてなブログに投稿したところで人っ子ひとり呼べないだろう。念のために書くと、怪文書とパワーのある文章は違う(と私は思う)。本当に楽しかったときのことを書く場合、何のエネルギーも要らないはずだ。ただ濁流のようにあふれてくる気持ちを殴り書きにするだけ。逆に言えば、捻り出そうとした時点で心は空である。ハートよりも先に脳ミソが働いてしまっている。

 そんな状態でくだらない御託を並べて書いた文章は、執筆者の頭が沸いていると言われるだけである。読み手にも心が動いている様が伝わらず、コンテンツへとフォーカスされずにウィンドウを閉じられる可能性が高い。ゆえに、その先にあるはずの「読んでくれた人の行動モチベーション」へと繋がらない。

 書いた本人をここまで突き動かすコンテンツは一体何なのか――記事を読んだ人がそう思ったとき、初めてオタクの文章は怪文という域を脱するのではないか。

 

ミアレジが爆ける可能性

 あの日、大勢の観客の前で行われたミアレジのパフォーマンスは100点満点中5000兆点だったと思う。破格の待遇だったし、何よりも本当に楽しかった。セトリだけ見てあぁだのこうだの言っている人たちには決して見えることのなかった世界がそこにあった。直前のリハーサルがなかったとも聞いていて、これが本当だったとすれば、あのときに見たステージは一発勝負で正真正銘本物のポテンシャルだったことになる。

 これまでミアレジをどう捉えていたか正直に言ってしまうと、大変失礼な書き方になるけれども「本物に化ける」可能性があるユニットとして考えていた。もちろん、実力はあると感じていたし、単に知名度が乏しいだけで、この先必ず多くの人を魅了するアーティスト・ユニットになると信じていた。だからこそ、小さなライブでも足繁く通っていた。

 いま誰かにミアレジをオススメするとしたら、何よりも先に、あの日の"化け物"じみたランティス祭りでのステージをまず最初に見せたいと思う。あのポテンシャルを見たら、誰もがワンマンに興味を持つだろう。もっともっと楽しいライブがあるかもしれない、と。

  

ワンマンへ向けて

 仮に「ワンマンをお客さんで一杯にする」という目標が立てられたとして、そのゴールが誰によって成されるかというと、やっぱりそれは演者本人たちが実現するに違いない。赤の他人であるところのファンは、最終的な判断材料にはならない。ランティス祭りでのステージを見て、はっきりとそう思った。*1

 ここまで長々と「チラシの裏」をやってきたが、つまるところ、本当にミアレジを応援するのであればこんなブログなぞ書いている場合ではないのだ。自信を持ってミアレジを勧めることができるようになったのだから、今「ワンマンをお客さんで一杯にする」ために最も必要なことは、とにかくワンマンの先行抽選に応募するようにありとあらゆる人へと声をかけることだと思う。

 

 

 現状この公式情報のツイートをRTしてくれている人は50人ほどで、この人達は確実に先行抽選に申し込んでいると考えよう。そして願わくば、ランティス祭りの様子を見てワンマンを申し込んでくれた人がもう50人いるとする。渋谷aubeのキャパシティは300人ほどらしいので、ひとり2人も呼べばパンッパンの客席が生み出せるはずだ。3人は余裕で呼べる。そうだろう。絶対に呼ぶ。なんなら10人は呼ぶ。来て後悔させない、というのはもちろんだが、なんなら来なかったことを後悔させてやる

 

 

 

 

 

それでようやっと言えるようになるのだと思う。めちゃくちゃ悔しい顔をして言えるのだ。

「ミアレジのワンマン、チケ外れたわ。」

 

 

 

*1:こう考えた時、結局のところ僕(ら)がやっていたことというのは"誰かの役に立っている"気持ちを得たいだけのう○こ垂れ流しに過ぎない、という結論が得られてしまった。自分の頭で考えられるようになっただけ大人になったのだと思う。クソガキからガキぐらいにはなれたと思いたい。「ようやく目が覚めた」と言うと少しは体が良くなるので、そういうことにしよう。

カバーソングの呪縛に打ち克つアルバム Mia REGINA『RE!RE!!RE!!!』

 

 

 

 『RE!RE!!RE!!!』

 5月29日(水)にMia REGINAアニソン・ゲーソンカバーアルバム『RE!RE!!RE!!!』が発売された。この記事は、そのアルバムのレビュー……というと大それた話になってしまうので、感想文である。このアルバムの購買意欲を高める記事になれば御の字だ。

 

RE!RE!!RE!!!

RE!RE!!RE!!!

 

 

 

 

 

 

Mia REGINAの土俵に引きずり込まれるアルバム

  まずこの『RE!RE!!RE!!!』通称リリリッ!は、一言で表すと「ミアレジの土俵に引きずり込まれるアルバム」である。彼女らの思い入れや憧れが詰まった楽曲が、著名な三ツ星楽曲シェフたちの手によって素材の良さを残しつつ、劇的に料理されて耳元へ届けられる。

 

 アルバムを通して感じた特筆すべき点が2つある。ひとつはこのアルバムに収録されている楽曲のすべてにおいて元楽曲のコンセプトを破壊するようなマネを一切していない、ということだ。

 

 もうひとつは、ミアレジの3人がこれまでの人生で見て・聴いてきたものが、それぞれのフィルターを通してアウトプットされた楽曲が収録されているということで、それぞれの楽曲のアレンジに「好き」が詰め込まれているのが、このリリリッ!であろうと感じた。

 

 あと、前シングルのカップリング曲である『ピンヒールムーン』に味を占めている感が否めないのがとても面白かった。

 

 少しだけ楽曲の紹介をしよう。ビッグバンド特有の超(調)展開でアルバムのスタートを飾るのは、スフィアの「Non stop road」カバー。原曲のイメージはそのままに、元気に歩くようなテンポとなって生まれ変わった楽曲は、何かを始めたい時に聴きたい一曲に仕上がっている。弾けるようなブラスの生音といきいきしたベース音が、原曲にはない方向性の爽やかさとハッピーさを演出している。アレンジの良さだけではなく、スフィアが本来奏でていたシンフォニックな歌声を、ミアレジはしっかりとキャッチアップしている。

 

 ライブでのアンセム感が楽しみな「マイペース大王」や、そのクオリティの高さからカバーされ続けているシュガーソングとビターステップが入っているかと思ったら、ほんとにマジで知らない「ねぇ、…しようよ!」というエッチ元気な歌も入っていたりと、このアルバムを通して聴く中で単調さを感じることは一切ない。アイカツスターズファンなら推さない人はいない「STARDOM」もビッグバンド調に大転換されている。幼少期キッズ○テーションで見たセーラームーンのED曲「タキシード・ミラージュ」は、元の静けさを大切にしながらフルートが奏でられる、エンディングにふさわしいアレンジだった。

 

 

 

 

 

ソロも本領

 メンバーそれぞれのソロも収録されている。若歌様の息遣いから可聴範囲を超えて出ているであろう超音波までもが贅沢に録音され、しっとりとしたアレンジながら今まで出会ってきたであろうすべての人々へ届けたいという気持ちが歌の熱量としてありありと伝わってくる「ありがとう~」はファン必聴。

 

 楓裏さんは秋葉原でのキャリアを思い起こされるPrecious Memories」を熱唱しており、本家がサビをやや低めの音程で歌っているのに対して、楓裏さんはピシッと音程を当てにきているのが印象的*1クリアに響く歌声と相まって後味がさっぱりとした清涼感のあるカバーとなっている。

 

 

 

 

 

「少年よ我に帰れ」

 もうひとり、リス子の姐御がソロでカバーした「少年よ我に帰れ」は私が大好きな曲だ。完全に脱線するが、ちょっとこのアレンジについて語らせてほしい。

 

少年よ我に帰れ

少年よ我に帰れ

 

 

 そもそもこの楽曲は幾原監督作品*2輪るピングドラム』後半のOP曲であり、やくしまるえつこの持つ世界観をオーケストラ・ポップスへと昇華させた一曲だ。本アルバムのカバーアレンジは、他の収録楽曲と一線を画す。他が良くないということを言っているわけではなく、明らかに趣向が違うのだ。

 

 まず音選びについて。神秘的なのにノイジーで、濁流の上を綱渡りしているようなイメージだ。通奏低音とも機械的な雑音とも似つかない低音類が地を這う中で、ストリングスやピアノが繊細に響き渡り、その最中で熱々のギターが放り込まれる。敢えて言うと、アコースティックなサウンドが楽曲本来の側面を表しているとしたら、オーバードライブなサウンドはリス子の姐御のそれである。明らかに力強い意志が介在していることを感じさせるアレンジだった。これに加えて、姐御の歌い方からもやくしまるえつこへのリスペクトを感じる。だが時折、本人の芯が音として顔を出すのがまた面白い。

 

 

 そして何よりも、4分12秒からの展開に耳が動揺する*3。原曲を知っていると、何回聴いてもファッ!?!?!?!????となる。急に世界が広く明るくなって、そのうちドラムが行進調になるのもポイントだ。その後の曲調も前半とはやや変わって、こぶしとエッジの効いた歌声が飛び出してくる。カッコ付きの歌詞が浮き彫りになり、楽曲の世界に立体感が出る瞬間を見事に作っていた

 

 もしこれを本人がディレクションしてやったとしたら、まごうことなき天才だ。音楽の才能というよりかは、「好き」を具現化するアプローチに長けているのだと思う。私はこんなアレンジ怖くてできない。一歩間違えると台無しになりかねない。自分が試される超大勝負。

 けれどもリス子の姐御は、自分の「好き」を、声を大にして放つことに成功した。

 

 

 

 

 

カバーソングの呪縛に打ち克つ

 カバーソングは、どうしても元の楽曲のイメージに引っ張られてしまう(と私は思う)。ゆえにカバーソングというと、元の曲はあぁだこうだとか、アレンジは耳になれないだとか言われがちである。しまいには「なぜこの曲をカバーすることを選んだのか」という制作意図すらも評価対象になってしまうので、よっぽど歌が巧くないとなかなかそのアーティストの魅力にフォーカスされない。これはカバーソングが抱えたある種の呪縛と言っていいだろう。

 

 聴き手の「この曲知っている!」という気持ちと、「この人の歌が好きだな!」という気持ちの相乗効果があって、はじめてその魅力が伝わるカバーソングになるのではないかと思う。もちろん、カバーソングが有名になって売れているアーティストもいるので、一概にカバーソングでは魅力が伝わらない!などと言うつもりは一切ない。

 

 

 だけど、正直に言って、売る・売れるために他人行儀で歌っているだろう楽曲はぜんっぜん面白くない。何が面白くて・好きでこの曲歌ってんだろこの人、とすら思う。

 

 では、『RE!RE!!RE!!!』はどうかというと、その点でめちゃくちゃ面白い。やっぱり「サブカルチャー」が「好き」という想いがビシバシ伝わってくるアルバムだった。

 カバーソングがその呪縛から開放される瞬間を垣間見える作品は、そう多くない。リリリッ!はまさに、その呪縛に打ち克つ方法を魅せてくれるアルバムだろう。

 

 

 

 

 

*1:もちろん、機械的な技術もあるだろうけれど、今までのライブを聴いている人からすれば調整が必要ないことぐらいはわかるだろう

*2:現在ノイタミナ枠で『さらざんまい』が放映中。彼の描く作品のすべてで描かれる「もたざる者」たちの描写は、健気だが儚く、それでいて尊い

*3:よくよく聴き直してみると、実は曲の冒頭でわずかに、聖歌隊のような響きの音が鳴らされていて、ちらりとこの展開の「予告」がなされているようにもとれる。

ゲーム配信中にキャプチャーボードが認識されなくなる問題の解決方法

 Xsplitにキャプチャーボードの映像を取り込んでゲーム実況などして、しばらくするとキャプチャーボードの映像が固まるあるいは認識されなくなるという症状に悩まされている方がいるようなので、恐らくはこれで治るだろうという解決策をまとめているwikiの紹介と、上記症状を一発で治せる(はずの)項目の紹介です。

 

 

 

www18.atwiki.jp

 

 

 このwikiから引用です。ぶっちゃけ太字部分、USBポートの設定だけ直せばどーとでもなるはずです。BIOSとかわからんじゃろ。わたしもわからん。

 

■省電力機能を無効にする

 PCには、さまざまな省電力機能が搭載されています。しかし、省電力機能が原因でパフォーマンスが落ち、動作が不安定になることがあります。画面が一瞬止まる場合や、録画が途中で止まる場合などは、省電力機能の設定を見なおしましょう。この部分の設定は重要です。

 

電源オプションの省電力機能を無効にする

Windowsの電源オプションの設定を変更します。

  1. 「スタート」→「コントロール パネル」の順にクリックする(Windows 8.1/10の場合は、スタートボタン上で右クリック)。
  2. 「ハードウェアとサウンド」をクリックする。
  3. 「電源オプション」をクリックする。
  4. 「高パフォーマンス」をクリックする。
  5. 「高パフォーマンス」の右横にある「プラン設定の変更」をクリックする。
  6. 「ディスプレイの電源を切る」および「コンピューターをスリープ状態にする」を両方とも「なし」(「適用しない」)にする。
  7. 「詳細な電源設定の変更」をクリックする。

 

引き続き、上の画面から以下のように設定します。

  1. 「ハードディスク」→「次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る」を「なし」にする。
  2. 「スリープ」→「次の時間が経過後スリープする」を「なし」にする。
  3. 「USB 設定」→「USB のセレクティブ サスペンドの設定」を「無効」にする。
  4. PCI Express」→「リンク状態の電源管理」を「オフ」にする。
  5. 「プロセッサの電源管理」→「最小のプロセッサの状態」および「最大のプロセッサの状態」を「100%」にする。
  6. 「OK」をクリックする。

 

 さらに、USB接続のビデオキャプチャーの場合は、デバイスマネージャーからUSBの省電力オプションを無効にします。

  1. 「スタート」→「コンピューター」上で右クリックし、「プロパティ」をクリックする(Windows 8.1/10の場合は、スタートボタン上で右クリック→「デバイス マネージャー」)。
  2. 画面左側の「デバイス マネージャー」をクリックする。
  3. ユニバーサル シリアル バス コントローラー」の「USB ルート ハブ (xHCI)」や「USB Root Hub」などの上で右クリックし、「プロパティ」→「電源の管理」タブを開く。
  4. 「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」 のチェックを外す。
  5. 「OK」をクリックする。

 

BIOS/UEFIの省電力機能を無効にする

 BIOS(またはUEFI)の省電力機能を無効にすることで、映像が乱れたり途切れる現象を防止できる場合があります。ここでいう省電力機能とは、EIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)、C1E(CPU Enhanced Halt)、C-State(C3/C6/C7)、Cool'n'Quietといった設定のことをさしています。

 EISTを無効にするには、電源オプションの設定を変更して「高パフォーマンス」を選択するだけです。やり方は、上の電源オプションの省電力機能を無効にするで述べました。

 さらにC1EやC-Stateなどの設定を無効にするには、BIOS/UEFIの設定画面を開く必要があります。ただ、BIOS/UEFIで設定できる項目はPCによって異なり、必ずしも以下の説明は当てはまりません。

  1. BIOSの設定画面を開く。
  2. 「Advanced」→「CPU Configuration」を開く。または、「Advanced BIOS Features」→「CPU Feature」を開く。
  3. 「C1E Support」「Intel C-STATE tech」「C3/C6/C7 State Support」などを「Disabled」にする。

 

 海外の4ch、redditでも同じ症状で困ってる人いたけど、誰もお返事してなかった。この省電力項目の設定は、普段からパソコンを使っていて動作に快適さを求める人からすると当然見るところになるから、あんまりピンと来ないのかもしれない。

 

 

ミアレジのカバーアルバムが待てない

 何気なくMia REGINAのTHE CATCHを聞いていたら初出し情報があると言うので、慌ててスマートフォンの音量を上げて、カナル式のイヤホンで耳をかっぽじった。カバーアルバムの発表だった。

 

 最近何かのレコーディングをしている様子をTwitterやらなんやらで把握はしていたものの、まさかカバーアルバム発売だとは考えもしなかった。某店舗のテーマソング収録だとばかり思っていたので、このヒュージな祝い事に私の心は湧いた。

 

 しかし、曲目についての記憶が怪しい。生放送ゆえ、巻き戻しができない以上は記憶を辿るほかない。VICTORY……STARDOM……シュガーソングとビターステップ……私の聞き間違えでなかっただろうか?そんな豪華なアルバムがこの世に爆誕してしまうのか?もしこれが本当なら、メディ○ファクトリーが○ケモンからルギアを消しかねない。

 

 JAM projectを歌いこむ若歌様が容易に想像できる*1し、eQリーグ Day2での出来事を噛み締めながら「流れる涙が心を強くする」を歌う楓裏さんが聴けると確信しているし、ワンチャンどころかハンドレッドチャンあるUSGカバーのステージでベース担当のリス子さんがパークラのごとく縦横無尽に暴れ倒す様子が観れるかと思うと、胸が踊る。

 

 この3曲だけでも、通常の寿命では耐えきれないと思うのに、このほかも合わせて全部で10曲も収録されていると宣っていた。とすると、ただでさえ高鳴っている心臓が少なくともあと7つは必要だということになる。どうかしている。ランティスはオタクの殺戮に無慈悲だ。

 

 そういえば、それぞれがソロで歌うような話もしていた。まさかこんなところで僕の夢が叶うだなんて。石田燿子さんの楽曲カバーを上花楓裏さんが歌います。これは紛れもない事実であり、予定調和です。ありがとうございます。人生に万雷の拍手を。

 

 などと打ち込んでいる間に、すでにランティスの公式ページに情報が掲載されていた。ラジオではよく聴き取れなかったが、アルバムのタイトルは「RE!RE!RE!!!」。元気溢れる3人組のジャケ写とともに、何度でもリピートしたくなるアルバムになることうけあいだ。

www.lantis.jp

 

 

 

 

 

*1:ジャムプロを歌う楓裏さんは想像し難いので尚更見たい

推しと聴きたいクラシック音楽10選

 今回、みなさんが愛する推しのことを夢想しながら聞いてほしいクラシック音楽を、10のシチュエーション毎に1曲ずつ用意しました。メジャーな曲もマイナーな曲も満遍なく用意したので、皆さんの今の気分に合わせて聴いてください。

 今回曲についての余計な情報は書かないでおいたので、まずはみなさんの推しと、各項それぞれのシチュエーションを存分に想像してから、再生してほしいと思います。心揺さぶる情景が、眼前に広がっていくはずです。

  著作権的なラインも配慮して、今回Spotifyのみにしたので、Spotifyに登録してください。再生ボタン押すだけだと、途中からの再生になってしまう。Spotifyが面倒なら、Youtubeで検索すればすぐ出ます。多分。

 みなさんがあまりにも聴かないのでYouTubeから音源を引っ張ってきました。

 

 

 

1、推しとの子供を寝かしつけながら、3人でベッドに横たわりたいときに聴く1曲

プロコフィエフ 交響曲第7番 第3楽章

 

 

 

2、推しと初めて出会った場所で、長らく接近していなかった推しと感動の対面を果たしたときに聴く1曲

ラフマニノフ 交響曲第2番 第3楽章

 

 

 

3、長年寄り添った推しと、懐かしい昔話をしながら、共に生きた喜びを噛み締めたいときに聴く1曲

マーラー 交響曲第5番 第4楽章 Adagietto

 

 

 

4、何気ない日常の中で、妖精のように可愛く麗しい推しと、噴水が綺麗で緑豊かな公園で散歩をしたいときに聴く1曲

プーランク 2台のピアノのための協奏曲 第2楽章

 

 

 

5、まどろみの中、微笑む推しや元気に駆け回る推しの姿を想像しながら聴きたい1曲

カプースチン  8つの演奏会用練習曲 第2番「夢」

 

 

 

6、推しともう二度と会わないと決めたにもかかわらず、自らに宿る推しへの熱情に気づき、深い哀しみの中帰路へ着くときに聴きたい1曲

スクリャービン エチュード 嬰ハ短調 第1番

 

 

 

7、今日出会えたという有り余る喜びとその想いを、ロマンティックな形で推しに伝えるときに聴く1曲

ハーバート チェロ協奏曲第2番

 

 

 

8、何気なく道を歩いていると、遠くからゆっくりと、とても綺麗な姿をした人が歩いてきて、すぐ横を通り過ぎたときとても良い香りがした瞬間に、推しだと気づいて振り返っていた時には、すでに遠くへ行ってしまっていたときに聴く1曲

亜麻色の髪の乙女

 

 

 

9、夢の中で、すぐにでも触れられそうなほどに推しに近づき、めちゃくちゃテンションが上がった瞬間目が覚めてしまったが、今日も一日頑張るぞと思った時に聴く1曲

ラヴェル ソナチネ 第2楽章 メヌエット

 

 

 

10、推しの結婚報告を聴いて、やっぱりそうだよなという謎の納得感と共に、これまでの思い出の濁流に抗いながら、優しい気持ちでおめでとうを言いたい時に聴く1曲

ベートーヴェン ピアノソナタ第8番「悲愴」 第2楽章

 

 

 

 

 

ここまで読んだにもかかわらず、一度も再生ボタンを押さなかった君はとても偉い。

推しのために、本物の涙を取っておいたのだから。